やまがた里山養蚕染織研究所

2017/9/ 6 | やまがた里山養蚕染織研究所 | 晩夏の色たち

9月になり、徐々にすごしやすい気候になってきました。

染織工芸の小さな畑では、春に種をまいた藍やコブナグサが、

夏の日差しを浴びてぐんぐんと育っていきました。

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蓼藍。良い色に染まりそうな青々とした葉が繁っています。

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コブナグサも元気いっぱいです。

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濃度や糸の種類、媒染の違いなどで様々な色が染まりました。

(手前が藍の生葉染め、奥が媒染の違うコブナグサで染めた糸です。)

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涼しくなってきて、ちらほらと藍の花が咲き始めました。

花が咲くと良い色に染まらないので、急いで染めなければ…と急かされる日々です。

 

ところで、先日オープンした「青山とみひろ」皆様ご存知でしょうか?

染織工芸で織った着物も並んでいますので、どうぞご覧ください。

そして現在工房では10月に開催される貝紫展に向けて誠意製作中です。

そちらもどうぞご期待ください。

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2017/9/ 1 | やまがた里山養蚕染織研究所 | しらたかの秋の気配と、晩秋蚕

※この記事では、お蚕様の写真を載せています。苦手な方はご注意ください。

 

山形・白鷹町では、

今週に入り、残暑も身を潜め、

秋の気配のする涼しい風が吹いています。

 

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養蚕所からは、日に日に黄金色に染まっていく稲田が見えます。

 

 

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町内のそこかしこでは、稲穂が重そうに揺れています。

 

 

 

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まだ、少し、蝉の声の聞こえる桑畑ですが、

赤とんぼがそこかしこを飛び回るようになりました!

いよいよ、秋の気配です。

 

 

 

秋の始まりと共に、約25,000頭のお蚕さまをお迎えしました。

 

今回は、一昨年に自分たちの手で植えた、桑苗木の葉を収穫できます!

一から造った畑の桑の葉を、お蚕様が食べているのを見ると、

ひと味違う嬉しさがあります。

 

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夏の日差しをたっぷりと浴びた桑の葉に、

夏の名残を感じながら、

晩秋蚕のはじまりです!

 

2017/8/ 3 | やまがた里山養蚕染織研究所 | 完熟の夏

8月2日、東北地方では、ようやく梅雨明けが発表されました。

夏らしい日差しも戻ってきた山形では、

油蝉、にいにい蝉、ミンミン蝉、ひぐらし・・・雨に代わり、蝉時雨が降り注いでいます。

 

桑園では、春先小さな芽吹きだった桑の苗木も、見上げるほどにすくすくと育ちました。

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うだるような夏の暑さも、植物にとっては成長のため、とても大切です。

青空に、桑の葉が凛と映えます。

 

研究所でも、緑が溢れ、山形・白鷹らしい夏を魅せてくれています。

少し、夏のおすそ分けを。

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畑から採りたての紅花。

実は、研究所のある白鷹町は、紅花生産量が日本一の場所なのです。

お店に並んだ、若い黄色の花も良いですが、

少し熟れて紅く色づいた花も、色気があって素敵です。

 

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研究所の中を横切る、ハグロ蜻蛉。

綺麗な空気・水のある場所でしか、住めない蜻蛉です。

漆黒の美しい羽で、フワフワと舞うような、幻想的な飛び方をします。

カミサマ蜻蛉とも言われていて、お盆が近くなると現れることから

「神様の使い」「ご先祖様の仮姿」

また、「田んぼの神様」などの謂れもあるようです。

 

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夏草の中に、そっと屈んでみると、子供の頃の夏休みに紛れ込んだような、

不思議な気持ちになります。

 

研究所では、完熟の夏の時間が流れています!

 

白鷹担当

 

 

2017/7/ 5 | やまがた里山養蚕染織研究所 | 繭の収穫

山形でも本格的に梅雨に入り、

県内各地に大雨警報が出るあいにくの天気の中、

いよいよ最後の作業、「収繭(しゅうけん)」「選繭(せんけん)」を行いました。

 

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蔟(まぶし)を解体し、残念ながら死んでしまった蚕・繭が無いか確認していきます。

 

 

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こちらは、蔟から繭を外し、毛羽を取っていく秘密兵器です。

 

全国的に養蚕農家が激減したため、現在製造はされていないようで、

元養蚕農家の方が大切に保存していたものを譲っていただきました。

肝心のその秘密兵器を使った作業風景は、夢中のあまり撮れていませんでした!

次回のお楽しみに。

 

 

半日以上をかけて収繭が終わり、選繭の作業に移ります。

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選繭というのは、2匹で1つの繭を作ってしまう玉繭、汚れがついてしまった繭、薄い繭などを、

「心を鬼にして」より分けていく作業です。

でも、せっかく育った繭を、規格外だからと捨ててしまうのはしのびない・・・

ということで、

弾かれてしまった繭は、毎回保存し、利用方法を検討しています。

昨年は、地元の方から昔ながらの糸取り方法を聞き、一部試作を行いました。

玉繭からできる節のある糸は、当社で織っているような紬に向き、なんとも言えない良い風合いを出します。

 

雨の音を聞きながら、黙々と作業です。

 

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つやつやと美しい繭

 

それまでの苦労した日々が、報われる瞬間です!

 

今回は、目標の50kgを少し上回る、54.5kgの繭ができました。

 

「良い着物になりますように」と願いを込めて、養蚕所から出荷です。

 

白鷹担当

2017/6/27 | やまがた里山養蚕染織研究所 | 繭が生まれる時間

※この記事には、お蚕様の写真が載っています。虫が苦手な方はご注意ください。

 

 

 

お蚕様が、いよいよ繭をつくり始めました!

糸を引き始めたお蚕様は、熟蚕(じゅくさん)といい、身体があめ色に透き通ります。

 

 

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回転蔟(かいてんまぶし)という、お蚕様が繭をつくる、集合住宅のような道具に振り分けていきます。

この作業は、上蔟(じょうぞく)作業といいます。

大量のお蚕様を振り分ける作業は、なかなかインパクトの強い画面になりますので、今回写真は割愛にて。

 

それぞれのお蚕様が、自分が落ち着く場所を探して動き、繭を作り始めます。

 

 

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繭をつくる途中経過。

繭の中で、一生懸命に糸を吐くお蚕様が透けて見えます。

この光景を見れるのは、養蚕をする者の特権です。

 

 

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上の写真は、藁蔟(わらまぶし)と言って、昔ながらの道具です。

私たちの養蚕は、こちらも使って、お蚕様に繭を作ってもらいます。

 

 

 

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部屋いっぱいに、吊るされた回転蔟。

心配していた、薬害・病害に見舞われることもなく、無事に繭ができています。

 

耳を澄ますと、微かに「カシュカシュ・・・」とお蚕様が繭を作る音が聞こえます。

「天の虫」と書いて「蚕」

その名前にふさわしいような、はかなげで澄んだ音です。

 

養蚕所は今、神秘的な時間を迎えています。

 

白鷹担当

 

 

 

 

 

 

 

 

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